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引退ブログ① カッチン

執筆者の写真: 岡山大学ヨット部岡山大学ヨット部

73代カッチンです。今回からしばらく73代の引退ブログが始まります。何故か4役を差し置いてトップバッターを頂いてしまいました。彼らはどうやら最後の4回分らしいですね。ちなみに引退ブログのお知らせを受けてから1週間経ちましたが、本ブログは投稿日当日の朝、電車の中で書いています。その間何してたんだと言われればレポートを書いていたり勉強していたりと普通の大学生らしいことをしていたわけですが。

 最近は息抜きとして後輩向けにヨットに乗る時に意識していたことを言語化して470LINEに貼り付けるという作業をしています。後輩たちが読んでるか読んでいないかは分かりませんが、今思えば自己満の世界でしかないことをしてますね。形だけでも参考文献を載せて信憑性を高める努力はしています。中インで負けた代の知識なんて要らないやいと思う人もいるでしょうが、恐らく多少は役に立つでしょう。分からない用語があったら74代に聞いてみてもいいかもしれないですね。無事春休みを迎えられたらセーリングの知識関連をまとめたサイトか何かを作っても良いかなと思いましたが、そういうのは自分よりも遥かに上手くて知識もある先駆者がいるのでやめときます。


 引退ブログとして何を書くか、今までの思い出話をしてもいいし、今更2ヶ月も前の中インの話をしてみようかなどと色々考えました。大層な役職を持っていて部活の運営に密に携わっていたわけではないので、自分は1人のセーラーとして大事にして欲しいことを幾つか書こうと思います。

 

 1つ目はヨットを楽しむことです。自分は入学してすぐ試乗会に行ってこんな楽しい乗り物があるのか、とその一心で入部を決めました。その気持ちは今も変わらず、ヨットに乗って風を感じれば気持ちいいなと思うし、強風のフリーとリーチングではテンションが上がります。思えば4年間で一度もモチベーションが落ちたことがない稀有な人間だと思います。同期にしても先輩にしても皆何かしらの理由でモチベ低下を嘆いていますが、結局4年間右肩上がりで走り切りました。その根底にはヨットが楽しいという気持ちが常にありました。乗るのが楽しいだけではなく競技として見るのも好きで、オリンピックや世界選手権などレースがあればSNSをチェックして結果を追っています。自分たちは部活でスポーツをしている訳ですから、そのスポーツを好きになることが成長の近道だと思います。今ヨットは別に楽しくないけど部活の雰囲気が好きで続けているという後輩がいれば、ヨットへの興味を持つきっかけとして、何かそういうメディアに触れてセーリングを観るところから始めても良いかもしれません。InstagramでOlympicSailing とかSailGPとか検索すれば派手な映像が出てきます。とにかくヨットを楽しんで欲しいというOBからのお願いでした。


 2つ目はヨットを愛することです。散々先輩から言われていると思いますが船を大事に扱いましょう。セーラーにとってヨットは共に競技に参加する相棒であり、一方で自分では自分自身を直すことができない道具でもあります。練習艇なんか直しても直しても同じ場所が何回も壊れるし、明らかに自分のせいじゃないのに滑車やカムが飛んでいくしで本当に報われないことがほとんどです。自戒を込めて言いますがそれでも整備には行きましょう。管理艇を整備していればもしかしたらレース中に報われることがあるかもしれません。僕の元管理艇の4002は直しても直してもバウに穴が空き、スプレガの一週間前には滑車が飛び最後の最後まで報われませんでした。それでも整備には行きましょう。

 

 3つ目はヨットで勝つことです。勝つためには何が必要か、それについてはこれから座学で学んでそれから沢山海に出て練習してください。僕が言いたいのはレースで勝てるのは勝つ自信がある人だけだということです。スタート前から周りの船に自信で負けていてはほぼ確実に勝てません。セーリングというスポーツは特殊で、スタート5分前まではどの艇にも1位を取れるチャンスがあります。つまりレースの前日、1週間前、さらには1ヶ月前に遡ってみても誰にでも勝てるチャンスはあるということです。なのに何故かレースの目標を低く低く設定する人がいます。「目標は?」と聞くとあるレースでは「5位以内で入れれば良い」だとか、またあるレースでは「半分以上取れれば良い」だとかを平気で言います。そうしてスタートも低く低く並んで「安全に行きすぎてスタートが出られなかった」と言います。これのどこが「中四国制覇」するチームなのでしょうか。スタートする前から負けを見越すことの何が自分にとってプラスになりますか。これに対して現実的な目標を言ってるだけだろうと考えた人へ、先ほど書いた通りセーリングでは誰もが1位を取るチャンスがあります。練習不足、知識不足に甘えた目標を立てるのはやめましょう。

 レースで勝つには今の自分なら1位を取れるという自信が必要です。その自信をつけるために暑い日も寒い日も毎週練習をし、空いた時間に知識を身につけているのです。「自分はこの中の誰よりも速いし上手い」とレース直前に思うための努力を惜しまないでください。少なくとも1番艇と呼ばれる艇はそういう心構えでいて欲しいと願っています。その状態でレースに臨んでみて、勝てなくて初めて自分に足りなかったものがわかってくるはずです。1位を取るつもりで5位だった人と5位を取るつもりで5位だった人とでは、その後の成長度合いが必ず変わってきます。


 70代ラヴさんは引退ブログで岡大ヨット部が成長するためには何か突然変異的なものが必要だということ書かれていました。読んでから内容がずっと頭に残っていて、チームの状態を変える起爆剤みたいなものになろうと一昨年の中インで負けた時から独学で様々なことを試してきました。そのおかげか個人としては沢山知識がつき技術も上がりましたが、チーム全体を成長させるには至りませんでした。個人でチームに影響を与えることは難しいです。もしかしたらチームを構成する一人一人の意識が変わればより良い結果が残せるかもしれません。具体的にどうすれば良いのかは分かりませんが。


 初っ端から長々と説教くさいブログになりました。精神論を説くつもりはなかったのですがそんな感じになってしまいました。ヨットに対する思いを長々と書いたのでしばらく勉強に集中できそうです。


 来年も暇ができれば練習を見に行こうと思います。実はスプレガや中四でOBOGさんと話しながらレース観戦するのを引退してからの楽しみにしています。後輩がトップホーンを鳴らすと尚アツいですね。応援しています。ここらで引退ブログを終わります。

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