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ヨットレースは楽しい

執筆者の写真: 岡山大学ヨット部岡山大学ヨット部

73代470スキッパーのカッチンです。関西春季オープンとSail Hiroshima2024の振り返りブログをまとめて書いていきます。(出場してた他の人のブログも読みたいな)。

 関西オープンはイコットとペアを組んでの初レースでした。急に出場が決まり艇も何故かチャーターという状況でのレースで、結果はボロボロでした。スタートで半分より下が確定するようなレース展開、しかもめちゃくちゃ暑い。これらのせいで少し精神的にやられた記憶があります。良いスタートを切れたレースはシングル取れていたので事前にもう少しスタート練したかったなと思いました。今まではほとんどのレースをラックと出ていたので、加速動作のすり合わせからしないといけなかったし、特にイコットはクルー転向して間も無かったしで色んな面で練習不足を感じたレースでしたね。艇数もそこそこいたレースだったので前走ったら気持ち良かっただろうな。「トラぺゾイドやのにリーチングのアップの練習してなくね」というのは1レース目の1上で気づきました。総じて無茶なレースでした。

 

 このままだとセイルヒロシマも負ける。コース理論をPDFにまとめたり、スタートのルーティーンや考え方を話し合ったりと、関西オープンが終わってからはとにかく自分が考えていることの共有に努めました。セイルヒロシマが始まる頃にはスタート前やレース中に話し合えるくらいにはイコットにコースの知識がついていたので、そのおかげである程度は帆走に集中できたのかなと思います。それでも周り見すぎて「上りすぎ」ってイコットに何回も怒られましたが。テルテールを見ずに走るのはまだまだ難しそうです。今回のコースはストラテジーやタクティクス面の両方で悩む場面が多く、自分の中で決まりきらなかった場合にイコットに意見を聞いて困らせてしまいました。悩んだ時にGOサインを出すのは自分だと決めていたのに、どうしても勝ちたい気持ちが先行して決断を鈍らせてしまったと反省しています。

 

 結果としてはセイルヒロシマは3位入賞でした。1位を取るのを目標にレースに臨みましたが1位を招待選手、2位を広島大学に譲っての3位になりました。1日目は5-5-5で15点5位と5ばっかりでした。負けていても毎レース萎えずにもっと上の順位を目指せるという気持ちを保ち続けられたのは昨年から成長した部分です。この前向きな気持ちが2日目の結果に出たんだと勝手に思っています。2日目のUFDは勿体無いと思うと同時に、このレースでスタートを攻めていたから次のレースで2位取れたのかもしれないと思います。昨年のセイルヒロシマでは学生1位でしたが今年は2位に落ちてしまったので夏季オープン、中四で1位を取れるように足りない点の改善に励みます。


 イコットがブログで書いていましたが、同じく4レース目は今回のレースが一番印象に残っています。リコールこそしましたが招待選手と近距離で戦えたのはすごく良い経験になり、多くを学ぶことができました。イコットがほとんどスピンを潰さなかったために順位をキープできたと思います。イコットと組むことが決まってから「スピンを潰さないこと」(と海に落ちないこと)を目標として5月末まで頑張ってきました。今回の2つの大会で微風から強風まで幅広い風域のレースがありましたが、ある程度達成できていたと感じています。今回のレースで自信がついたそうなのでその調子でどんどん成長していってほしいです。代交代後スキッパーに戻るのかどうかわかりませんが、クルー経験は必ず役に立ちます。そのためにもなるべく色んな経験をさせたいと思っているので、ハードな要求をすることも度々ありますが着いて来てくれると嬉しいです。


 話が変わります。76代向けです。今回のレースの講評で招待選手の松尾さんも仰っていましたが、「ヨットレースは楽しい」です。ヨット競技は他のスポーツとは明らかに違う点が一つあります。それは一つの大会でレースを何回もするという点です。今回のセイルヒロシマでは2日間で5レース実施しました。関西オープンは8レースでした。つまり風と運営が許す限りレースを行います。たとえ1レース目で上手くいかなくてもそのレースの反省を活かせる場がすぐに与えられます。また、レース中も1上で良いコースを引けなかったら1下2上2下と逆転のチャンスが用意されています。このことが主な要因ですが僕自身あまりレース前に緊張しません。「緊張するわ〜」とか言っている人に遭遇してもあまり共感できません。予告信号が上がる前に海面を見てレース展開の予測はできますし、事前に得た海面の情報、天気予報から陸にいる時点で想像することもできます。緊張しないからといって楽しめるかと言われればそうではないです。やはり勝てないとヨットレースは楽しくありません。

 では勝つためにはどうすれば良いでしょうか、ヨットに乗るだけで勝てますか、勉強するだけで勝てますか、勝てないですね。上回生にとっては当然のことですが、考えながらヨットに乗らないと上手くなれません。じゃあ一体何を考えながら乗ればいいんだって思うでしょう。それすらも自分で考えなければいけません。こうして練習、勉強した成果がレース結果として出ます。ヨットは(正しい方向への)努力量と実力が如実に現れる競技です。正しい理論と技術があれば先輩にだって勝つことができます。レースを経験する前からわくわくしてきませんか?自分がどこまでやれるのか試したくなりませんか?ヨットレースは本当に楽しいです。僕は環境さえあれば一生やっていると思います。6月中旬にはいよいよクラス分けがありますが、僕としては是非とも470を選んでほしいです。ただどちらを選んでも後悔することはないと思います。良いヨット部ライフを送れることを心から願っています。

 

 なんか電車の中で書き進めていたら引退ブログみたいな文章量になりました。まだまだ引退しませんよ。まあ1、2年生のうちは「ヨット楽しいな」くらいがちょうど良いと思います。レースが楽しいと思えるのは少し先の話だと思います。

 

追記

 3位入賞の賞品でJIBのポーチ?小銭入れ?を貰いました。1年生の時にハーバーから貰った大きめのポーチは綺麗に使えているのでセイル生地は丈夫だと改めて思います。zhikのキャップを3つも持っているので、もう一つの賞品であるGillのサンバイザーはイコットにあげました。気に入ってるようで何よりです。

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